JR北海道 24系客車 寝台特急「北斗星」
(A寝台個室「ロイヤル」「ツインデラックス」)
(B寝台個室・食堂車・ロビーカーなどはこちらから)

 

「豪華寝台特急」として生まれ、夜行列車の新たな方向性に先鞭をつけた寝台特急「北斗星」。
折からのバブル景気と青函トンネルブームに乗って、人気列車の頂点へと一気に登り詰めました。

完全新製のオール2階建て寝台列車「カシオペア」の登場によって、王座を明け渡した感はありますが、
今でも個室のチケットは取り難い人気列車であることに変わりはありません。

「JR北海道」と「JR東日本」が各々用意した「北斗星編成」のうち、「JR北海道」所属の「北斗星」を紹介します。




A寝台1人用個室 ロイヤル
A寝台1人用個室 ロイヤル











数々の趣向を凝らした寝台個室が活躍している中で、依然「1人用個室」の頂点を極めるのがこの「ロイヤル」。
ビジネスホテルのシングルルームをそのまま「鉄道車両」サイズにして持ってきたかのようで、
数々のアメニティを味わう前に、まず室内で“歩き回れる”広さに感動することでしょう。

約5.7平方メートルの室内にはベッド・ソファー・ライティングデスク・コートクローク、そしてプライベートシャワー。
上野→札幌間を、部屋から一歩も出ずとも不自由なく過ごせるほどです。







ベッド幅は80cm。各種B寝台のそれより10cm幅広で、1人で寝るには充分なワイドさです。
このベッドの下にはエキストラベッドが収納されていて、これを引き出すとダブルベッドに早変わり。
ベッド幅140cmという驚異的な大きさになります。(もっとも部屋全体がベッドになってしまうような感じですが)
このエキストラベッドはかなり重く、引き出すだけで相当なチカラを要するので、
1人利用時に引き出して使おう!という考えは止めておいたほうが無難です。かなりムリです。

このベッド、入線時からベッドモードでセットされているのですが、簡単にソファーへと変えることができます。
窓と背もたれのわずかな隙間にレバーがあり、これを引くと壁面の背もたれが下りてきます。
下ろした背もたれは、若干のリクライニング角度が付けられていて、これで立派なソファーの出来上がり。

ちなみにこのベッドソファーに腰掛けながら窓近くに座ると・・・カーテンが視線に入ってちょっと邪魔かも。

ベッド上に準備された寝具・・・・ロイヤルでもやっぱり浴衣(しかもJRマーク入り)なのね・・・。
バスローブ入れとけとまで言わないから、せめてシティホテルタイプのパジャマくらい置いて欲しいかも。。。











室内の装備品(例えばルームサービス用の電話機やオーディオコントロールパネルなど)は、
ボタンやスイッチ類が若干ヘタレてたりして・・・今となってはやや古めかしさが漂う、ちょっとレトロな雰囲気。
天井等はON/OFFのほかにも、光量を絞ったり明るくしたりすることができます。
夜間の車窓に見える星空を眺めたり、2人でちょっとムーディな雰囲気になってみたりと、用途によって自由自在。

ドライヤーは風量がとてつもなく弱いので、特に女性の方は自前のドライヤー持参での乗車がベストです。

備え付けの電話は外線発信はできません。食堂車にルームサービスなどを頼む際に使えるハウスフォーンです。
ロイヤルの乗客は、食堂車がパブタイムの時間に限りルームサービスを頼むことができます。
また乗車後に部屋にはウェルカムドリンクがサービスされるのですが、
この時に朝食のルームサービスを予約しておくことができます。(ただし和定食のみ)











シャワーブースには、メインとなるシャワーのほか、収納式の洗面台と洋式トイレを完備。
いつでも好きな時にシャワーを思う存分浴びることができ、
わざわざ部屋から出なくても歯を磨いたり、顔を洗ったり、用を足すことができる。
これらの利便性を体感しただけでも、「ロイヤル」のリピーターになってしまいそうです。

シャワーは1カウントで10分の利用が可能。
この「10分」の利用は、(多分タンクのお湯が尽きるまで)何度でもリセットができます。
リセットボタンはシャワー扉の横の丸いボタン。これを押せばタイマーがまた「10分」に元通り!
ちなみに上野→札幌の乗車で、10分利用を5回(つまり50分!)ほど使ってみましたが、
問題なく熱々のシャワーを浴びることができました。

収納式の洗面台とトイレは、引き出し/折り畳みとも動きが重いので指などを挟まないようにご注意。
トイレットペーパーは壁面の銀色の小さな扉の中にセットされています。
もちろんこの扉はシャワーを使っても、中のペーパーが濡れないためのものだとは思いますが・・・・
けっこう隙間があるみたいで、シャワーを一度使うと中のペーパーは確実に濡れます。
シャワーを使う前には、先にこのトイレットペーパーをシャワーブースから出しておくのが正解!

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さて、完全無欠の室内装備を誇る「ロイヤル」のようですが・・・・
実は電源コンセントがシャワーブースの洗面台脇の奥に1つしかないという、不便な点があります。
室内でパソコンを使ったり、携帯電話やデジカメの充電をするつもりだという人は、
“お荷物”でも2〜3メートル延長コードを持参されることをお薦めします。

シャワーはシャワー室の扉を完全に閉めないと給湯機能が作動しないのですが、
扉の下は柔らかいゴムになっているので、延長コードを室内へ伸ばした状態でも扉は閉まります。
コンセントは水濡れ防止のカバー付きなので、持参する延長コードはプラグ側が可動するタイプにしましょう。
(情報提供:「錆び鉄の部屋」 ちゅう様より ありがとうございます。)








A寝台2人用個室 ツインデラックス
A寝台2人用個室 ツインDX










「ロイヤル」とならんで「豪華寝台特急・北斗星」を演出してきたのが、この「ツインデラックス」。
真紅の格子柄モケットを纏ったソファーにベッドは華やかで、当時の“新生JR”を印象つけるものでしたが、
実はこの「ツインデラックス」、国鉄時代末期に改造されて登場した個室だったりします。
「盛アオ」表記を身に纏って寝台特急「ゆうづる」でデビューを飾ったエピソードを持っている、
「ロイヤル」よりも「北斗星」自体よりも“先輩”なわけです。

さて、室内には前述のようにソファーと2段式のベッド(下段はソファーにもなります)にライティングデスク。
ベッドは上段が70センチ幅、下段は75センチ幅。
下段はベッドを起こすと、センターセーブル付きのソファーが現れます。
上段には読書灯のほかに小窓があり、寝ながら車窓越しに外の風景を見ることができます。

個室入口脇にはロッカーがあり、ちょっとした荷物と上段ベッド用のハシゴが収納できます。
(このロッカーがいかにも“業務用”って感じのもので、すんごい場違いなのが笑えます)
照明と空調の調整ボタンとツマミは個室入口のベッド側壁面にあります。


「カシオペア」が登場した今や、料金的に「カシオペアツイン」と同等になってしまった「ツインデラックス」。
前者が個室内にトイレと洗面台を完備、ナビゲーションシステム付きのAVサービスに衛星放送放映と、
「ツインデラックス」のはるか先を行ってしまっているのですが、
「カシオペア」が2階建て車両の空間制約が大きい中で、この「ツインデラックス」の広々とした空間占有は、
乗車時間の長い分、かなり大きな選択要素になるものではないでしょうか?






A寝台2人用個室 ツインデラックス
A寝台2人用個室 ニューツインDX






当初、季節運転だった「北斗星3・4号」を定期化の上、個室中心としたJR東日本編成とJR北海道編成で隔日と運転するため、
平成元年頃に、両社で一般寝台車の個室寝台車両化改造やロビーカー・食堂車の増備が進められました。
JR北海道では、すでに「北斗星1・2号」編成に組み込んでいた「ツインデラックス(上項)」を1両、「3・4号」用に捻出し、
新たに「1・2号」用に「ツインデラックス」車両を改造製作したのですが、この時に生まれたのがこの「ニューツインデラックス」です。

個室構造をB寝台「デュエット」と同じ上下2段の交互配置として、従来の「ツインデラックス」と同じ8室16名定員で構成。
1室あたりの空間面積は従来のタイプより大幅に広く大きくなりました。まさに絶妙な空間設計の個室車です。

個室内には900mm幅のベッドを「デュエット」と同様に合い向かいに配置。2階個室は室内に階段を抱え込む構造になっています。
室内に入ったすぐ脇には洗面台を設置。アメニティキットのサービスはありませんが、コップとタオルが用意されています。

室内にはAV装置・小型液晶テレビ・アラーム付き時計・空調コントロールパネル・読書灯などが装備されています。

この車両、現在までにこの1両だけが登場していて、「北斗星1・2号」で従来の「ツインデラックス」と交互に隔日運行されています。


(「ロイヤル」は乗車時に撮影。その他個室は、車掌さんの許可を得て空室で撮影。)




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