韓国〈KORAIL〉  KTX-Korea Train eXpress

  

2004年4月1日「KTX」開業。この日、韓国は世界で8番目となる高速鉄道保有国の仲間入りを果たしました。

構想の立ち上げから足掛け30年でついに陽の目を見た「KTX」。
フランス「TGV-Reseau」と「EuroStar」の技術を全面的に取り入れた車輌は、内外装とも それまでの韓国内ではもちろん、
他のアジア圏の鉄道でも見たことのない、徹底した完全ヨーロッパ仕様。

京釜高速新線の全通を目指して進化し続ける韓国の高速鉄道。 10年後、韓国の鉄道図は大きく塗り変わるのか?!








ファーストクラス(特室)


編成のソウル寄り、2〜5号車の4両が「ファーストクラス」になっています。
室内は2+1の3アブレスト。客室内は大変ゆったりしていますが、日本のグリーン車に比べるとどことなく重厚さがありません。
おそらく座席自体がさほど大型のものではなく、またバックレストの背が高くないので視覚的に与える印象がそのように感じるのでしょう。
ヨーロッパの高速鉄道の「ファーストクラス」や「コンフォート1」などもバックレストが高くないものが多いので、
どうやら「KTX」の座席にもヨーロッパ仕様のものをそのまま持ち込んでいるようです。

シートピッチは1,120mm。床は一面にカーペットが敷かれています。
座席の付帯装備には背面収納テーブル、オーディオパネル。リクライニングは迫り出し式で、純粋な「倒れる」ものではありません。
座席は回転が可能で向かい合わせでの利用が可能ですが、
テーブルが背面収納しかないので、向い合わせにすると物を置く場所がありません。
このような利用は最初から想定していないのか、はたまた韓国では向かい合わせで座るという習慣がないのか・・・?

付帯サービスでは、ドリンクと新聞を無料配布。さらにオーディオ用イヤホンも無料で希望者に配布されます。
このイヤホンは持ち帰りOKなのですが、座席側のオーディオジャックの形状が独特なので、持ち帰ってもモノラルとしてしか使えません。

この座席、座ってすぐ感じるのは座面、そしてアームレストの奥行きがあまりになさすぎる点。
足と腕が中途半端に宙ぶらりんになってしまい、なんとも居心地が悪いことこの上なし。
足元にはフットレストがあるのですが、これもまた中途半端な大きさで、
リクライニング状態で足を投げ出すと、フットレスト上での足の置き場に違和感を感じずにはいられません。







エコノミークラス


普通車は固定座席を集団見合い式に設置。
ヨーロッパではオーソドックスなスタイルですが、はたして韓国では受け入れられのるか・・・?
・・・と思ったら、やっぱり受け入れられなかった模様。 進行方向と逆向きの座席には割引料金が適応されるようになったそうですが。
この逆向き席、高速新線での高速運転中では、乗り物酔いに弱い人は確実に身体に異変を感じるというから、
ある種「拷問席」、客室の半分はデンジャラスゾーン。別な意味で300km/hの違う世界を見たいという方にはお勧めです。

それ以上に受け入れ難かったのがシートピッチの狭さだったようです。
シーチピッチは形式図の上では930mmだそうですが、実際座るとそれ以上の狭さを感じます。
データ比較までに、日本の一般的な新幹線車輌の普通車は1,040mm。ミニ新幹線の普通車指定席は980mm。

あくまでも数値の上での比較ですが、「フレッシュひたち」などの910mmと比べても狭く感じてしまうのは、
座席背面の直線的なデザイン処理とリクライニング機構が、より狭さを強調してしまっているようです。
特にリクライニングは座面がスライドする迫り出し式なので、リクライニングをかけた際に膝が前へと押し出されるようになってしまい、
前の座席の背面と膝がスレスレになってしまいます。
こうなると、足を組むのはもちろん、フットレストが邪魔で足を投げ出すこともままなりません。

もっとも、韓国の人からすれば広々とした「セマウル」号の座席に慣れていたのが、突然これでは納得いかないのは当然でしょう。
「高速化による時短=座席の軽量化と設備の弱体化」は決して理解されるものではなく、成り立つはずはないというのを
分かりやすく結果に残してくれた、イイ例だといえるかもしれません。


ちなみに窓割りとシートピッチは合わせられておらず、3列に1列は窓際席なのに壁とご対面というステキな状況になっています。







洗面台/トイレ


サニタリーはほぼ1両おきに設置されています。2号車には車椅子専用サニタリーがあります。
ファーストクラスのエリアとエコノミークラスのエリアでは、個室内の配置が若干異なっていますが、基本的な設備は同じです。







デッキ設備


韓国の駅ホームはすべて低い構造になっているので、乗降ドアが開くとステップが出てくる構造になっています。
ちなみにKTXの車両はフランス「アルストム」社と、フランスと韓国の技術提携企業「ロテム」社が製造していますが、
出入り台のステップに製造会社のプレートが取り付けられているので、そっち(どっち?)方面で気になる方はチェックしてみては?

乗降ドアはJR新幹線と同じく密閉式のプラグドア。このドア、乗務員の待機している出入り台では乗務員がドアを開けてくれますが、
乗務員のいないところでは、「バシュッ」とドアが解放されたあと、自分自身でボタンを押さないとドアが開きません。
完全自動開閉ドアになれていると一瞬故障かと思って焦ります。(おそらくは日本人だけか?)

ドリンクの自販機は、3/4/5/8/9/10/11/13/14/17号車のデッキに。
スナックの自販機は、7/12/16号車のデッキにそれぞれあります。

荷物ラックは1/2/6/15/18号車の除く、全ての車両のデッキに。
この荷物ラック、完全にデッキにあるので盗難などを考えるととてもではないですが安心して使えません。






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