

|
カーブの多い中央線でのスピードアップを目的に生まれた、JR東日本初の新型振り子特急。 JR東日本ではこの車輌から、車輌形式には頭文字に「E」が付与される新しい形式表記を始めました。 1993年12月、当時の183系「あずさ」で運転されていた列車へ振り子機能を固定して代替投入。 それに並行して振り子試験走行を繰り返しながら地上設備の改良が進められました。 そして1994年12月、振り子機能を活かした速達列車「スーパーあずさ」の営業運転がいよいよスタート。 1995年には2次車が増備されましたが、到達時間のさらなる短縮と高速運転の区間延長を図るには 山岳地帯の急カーブ・急勾配と狭いトンネルが連続する難所の路盤・設備の全面改修に莫大なコスト増が予想され、 また振り子車輌にしたことで車内の居住性と乗り心地が犠牲になっていたこともあって、 その後の中央線特急は、居住性の向上に重点を置いた非振り子のE257系の登場と増備へと取って代わられました。 現在までにE351系は全5編成60両の少数派で増備を終えています。 |

|
|
グリーン車座席です。前作の255系「房総ビューEXP」を引き継いで4列配置となっています。 振り子車特有の「上すぼまり」コンター(車体断面)のため、やはり頭上が狭く感じます。 登場当時はブラウン系のモケットでしたが、2次車との共通化工事で現在のモケットに統一されました。 テーブルは、1次車はインアーム式のみの設定、2次車からはインアームに加え背面収納テーブルも装備されています。 ヘッドレストの枕部分は別取り付け。上下に可動します。 登場当時のグリーン客室は、パーテーションで二分し、禁煙/喫煙としていましたが、現在は全面禁煙となっています。 透明アクリル板で構成されていたパーテーションは取り払われましたが、今でも台座だけ残っています。 パーテーションのあった部分には側面に窓ガラスがないので、台座だけ残さざるを得なかった模様。 ですので「スーパーひたち」のように、パーテーションのあった部分へ座席を詰める工事は未施工です。 座席には2つのスイッチが備えられています。1つはリクライニング。 もう1つは「シートヒーター」のスイッチ。バックレストが暖かくなるという摩訶不思議なサービス。 この「スーパーあずさ」以外には、採用例のない唯一の機構です。 あまり知られていないのが「カップホルダー」の存在。 センターアームレストの下部に白い取っ手があり、これを引き出すと2つ分のカップホルダーが現れます。 飲み物の液ダレではなくホコリで汚れているあたり、このホルダーの日陰っぷりが分かるようです。 |

|
|
こちらは普通車です。指定席/自由席とも同じ座席が設置されています。 座席自体は「表皮一体成形」なる工法を初採用。滑らかな曲線を描く座席の開発に成功しています。 座席は新工法の結果なのか、けっこうホールド感に優れています。 私個人の感想としては、E257系よりも揺れが大きいはずなのに、E257系の座席よりも乗り心地が良いように感じました。 ランバー部分の張り出しからヘッド部分へのバランスが大変よくできています。 1点、ちょっと厳しいのが「アームレスト」で、よく見るとすぐ分かるのですが、なんとアームレストが真っ平ら。(しかも細い) リクライニングした体勢だと、人間は自然と肘の部分が奥へと下がるのですが、この真ッ平らさでは肩が下がりません。 テーブルはインアーム式のみ。背面テーブルがないのは、やはり振り子運転の「揺れ」「振られ」を想定してでしょうか。 2次車グリーン席では背面収納テーブルが装備されましたが、普通車では装備が見送られています。 細めの窓キセには三日月型の小型テーブルもあります。ここにもしっかりドリンクをホールドする窪みが。 座席背面のマガジンラックはゴムバンド式。そして観光バスっぽいユーティリティのカップホルダー。 振り子車輌には付き物のグリップは、飾り気の無い実用品位のものが全席に付いています。 (実際に移動中に使ってみると、握りやすくてとても使いやすいです。) 上にすぼまる車体断面のため、ホームから車内に入るとかなり「狭さ」を感じます。 そして着席すると・・・目線が大変低く、いやでも「低重心」なのが分かります。 満席になるとかなり息苦しい感じもあり、相当な圧迫感を感じる乗客もいるのではないでしょうか。 |

| | | |
|
| | | |
|
|
|
多目的室や車椅子対応設備は10号車に集約されて設置されています。 各デッキ、出入り台のすぐ脇には、スキー板やスノーボード専用の縦長な荷物置き場があります。 横方向に伸びる金属パイプは可動式で、スキー板・スノボを収納する時はこれを上に持ち上げれば簡単に収納可能。 ・・・とはいえ、人の動きが最も多いデッキ出入り口、しかも客室からはまったく目が届かない場所とあっては、 普通は「盗難」の心配をしますよね。利用する側の「目線」が考慮されていない残念な結果となってしまっています。 ちなみに、登場直後の1次車の客室荷棚の下には金属製のパイプが1本、客室全体を貫いて設置されていました。 何かと思えば、「このパイプにスキー板を吊り下げて、収納にご利用下さい」という爆裂の設備。 ただでさえ天井が低いのに「頭上にスキー板吊り下げろ」って、いったい・・・・。 トイレは、先述のように上にすぼまる車体断面のため、壁面が内側に迫っていてさらに圧迫感があります。 洗面台も他の新型車輌に比べて、かなりコンパクトなつくりになっています。 10号車のサニタリは車椅子対応個室。ドアは2枚スライド式になっていて、ワイドに広がるようになっています。 2・6号車の洋式サニタリには、個室内にベビーベッドが常設されています。 |

|
|
12両という長大編成の特急ですが、電話ブースは1箇所だけ。しかも編成の隅っこに近い11号車に設置されています。 4号車と5号車は先頭車ですが、貫通路があって行き来ができるようになっています。 |
