
1)インナーマッスルの役割
インナーマッスルは簡単に言うと、肩関節を固定し安定させるためにあります。どういう事かと言うと、肩の構造はボール&ソケット(ゴルフボールとピンを想像してください)と呼ばれる構造になっています。そのため、他部位に比べて多面性に動くという優位点があると同時に、不安定という欠点があります。その不安定な状態を防ぐためにインナーマッスルがあるわけです。
2)インナーマッスルとは?
インナーマッスルは基本的に4つの筋肉からなっています。
1棘上筋 (きょくじょうきん)→図1の青線
2棘下筋 (きょっかきん) →図1の黄線
3小円筋 (しょうえんきん) →図1の緑線
4肩甲下筋 (けんこうかきん) →図2のC
3)インナーマッスルの働き
インナーマッスルは、前述した通り肩を動かす時に固定し安定させるためにあります。そのため、インナーマッスルは基本的に回旋運動を助けます。さらに、各々のインナーマッスルはそれぞれの役割をもっています。
棘上筋 −肩の外転
棘下筋 −肩の外旋
小円筋 −肩の外旋
肩甲下筋−肩の内旋
注)もちろん、肩を動かした時、4つの全ての筋肉が使われます。しかし、主に使われる筋肉はこういう関係になっています。
→この関係から投球動作時に主にどのインナーマッスルを使っているかが分かります。
棘上筋 − 腕の引きつけ
肩甲下筋− 腕の引きつけからリリースの前までの動き
(肘が顔の横にくるまで)
棘下筋&小円筋−リリース時と腕の減速
注)もちろん、すべてのインナーマッスル(アウターマッスルも)が投球動 作時に使われます。しかし、主に使われるインナーマッスルを分類するとこういう風に分けられます。

図1 注)後ろから見た図です。 肩甲下筋は肩の前側にあります。
☆参照−「分冊解剖学アトラス〜運動器T〜」より。

図2
4)なぜインナーマッスルは重要か?
インナーマッスルの重要性を理解するにあたって、アウターマッスルを知る事も重要になってきます。
@ アウターマッスルとは?
アウターマッスルとは簡単に言うと、目で見える筋肉で、インナーマッスルにかぶさる大きな筋肉です。肩周りでは、三角筋、僧帽筋、広背筋、大胸筋などの事を指します。先ほど述べたように、インナーマッスルが回旋的運動を助けるのに対して、これらの筋肉(アウターマッスル)は直線的に力を発揮します。
A インナーマッスルとアウターマッスルの関係
アウターマッスルがインナーマッスルよりも強すぎると、肩に無理な動きを強いてしまいます。それにより、肩の障害(インピンジメント・シンドローム(ぶつかり症候群)など)が起こってしまいます。だから、インナーマッスルは重要なのです。
☆例を一応載せておきますが、読み流してください。
例えば、投球動作で腕を引きつける時に、主に棘上筋(インナーマッスル)と三角筋(アウターマッスル)が働きます。しかし、三角筋が強すぎて、棘上筋が弱かったらソケット状の形が維持できず、バランスが悪くなって、腕の骨が上にずれあがった状態になってしまいます。これにより、骨と骨がぶつかりあったりして、じん帯がその隙間に挟まってしまい、肩の障害が起きてしまいます。
インナーマッスルを鍛えるエクササイズはこちら→ インナーの強化
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